経営事項審査とは|初心者向け解説

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経営事項審査とは

経営事項審査とは、公共工事を直接請け負おうとする建設業者について、経営力や技術力などを客観的に評価する制度です。国土交通大臣または都道府県知事が、統一された基準に基づいて審査を行います。

審査では、会社の売上規模や技術者の人数、財務状況などを総合的に確認し、その結果が点数として示されます。この点数は「経審点」とも呼ばれ、建設業者の実力を数値で把握できる仕組みです。

この制度は、公共工事の品質確保と、建設業界の健全な発展を目的として設けられています。発注者にとっては、業者選定の判断材料となる重要な指標の一つです。

経営事項審査の前提条件

経営事項審査を受けるためには、まず建設業許可を取得していることが必要です。建設業許可とは、一定規模以上の建設工事を請け負うために必要な許可制度であり、いわば事業を行うための基本的な資格にあたります。

国土交通省の公式情報も参考になります。
・建設業許可とは
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/16bt_000080.html

・許可の要件
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/16bt_000082.html

建設業許可の取得には、いくつかの要件を満たす必要があります。代表的なものとして、営業所ごとに「専任技術者」を配置することが挙げられます。専任技術者とは、一定の資格や実務経験を持ち、常勤で技術的な管理を行う人材のことです。

また、会社として契約を履行できるだけの資金力も求められます。例えば、法人の場合は資本金が一定額以上であることや、建設業の経営経験を持つ責任者を置くことなどが条件となります。

これらの要件を満たして建設業許可を取得した後、経営事項審査を受けることが可能となります。なお、建設業許可は5年ごとに更新が必要であり、その間も継続的に経営事項審査を受けるケースが一般的です。

経営事項審査の費用と期限

経営事項審査は、いくつかの手続きに分かれており、それぞれに費用がかかります。

まず「経営状況分析」と呼ばれる手続きがあります。これは財務内容を分析するもので、登録された分析機関に申請します。費用はおおよそ1万円前後から1万数千円程度で、機関ごとに異なります。

次に「経営規模等評価申請」があります。これは売上高や技術者数などを基に、企業の規模や能力を評価する手続きです。手数料は固定額に加え、審査対象となる業種数に応じて加算されます。

さらに「総合評定値(P点)」の請求を行うことで、これらの評価をまとめた総合的な点数が算出されます。通常はこれらを同時に申請するため、合計すると2万円以上の費用がかかるケースが一般的です。

有効期限については、審査結果の基準日から1年7か月です。この期間を過ぎると評価結果は無効となります。

そのため、継続して公共工事に参加する場合は、毎年の決算後に速やかに申請を行い、評価が途切れないようにする必要があります。

また、合併や会社分割などの組織再編があった場合には、通常とは異なる手続きが必要になることがあります。このような場合は、事前に許可行政庁へ確認することが重要です。

経営事項審査を受けるメリット

公共工事への参加資格が得られる

経営事項審査を受ける最大の目的は、公共工事の入札に参加するための条件を満たすことにあります。国や地方自治体が発注する工事では、経営事項審査の結果が入札参加資格の判断材料として用いられます。

道路や河川、学校などの公共施設の工事は継続的に発注されるため、安定した受注機会につながる可能性があります。特に近年は、インフラの老朽化対策や防災関連工事の需要もあり、公共工事の重要性は高まっています。

また、入札では価格だけでなく、企業の評価も含めて落札者を決定する「総合評価方式」が採用されることが一般的です。この際、経審の点数が評価の一部として反映されます。

企業評価の客観的な指標になる

経営事項審査の結果は、企業の実力を示す客観的な指標として活用されます。

評価項目には、完成工事高(売上)、技術者数、自己資本比率などが含まれており、企業の規模や安定性、技術力を総合的に確認できる仕組みになっています。

このため、民間工事の受注においても、発注者からの信頼性を示す資料として利用されることがあります。特に新規の取引先との関係構築では、客観的な評価があることで安心感につながります。

また、金融機関との関係においても、経営状況を説明する資料の一つとして活用されることがあります。

経営状況の把握と改善に役立つ

経営事項審査は、単に点数を取得するための制度ではなく、自社の状況を見直す機会にもなります。

評価項目ごとに内容を確認することで、強みと課題が整理されます。例えば、技術者の人数が不足しているのか、財務体質に改善の余地があるのかといった点が明確になります。

こうした情報をもとに、優先順位をつけて経営改善に取り組むことが可能です。

また、定期的に経営事項審査を受けることで、改善の成果を数値として確認できます。これにより、計画→実行→見直しという流れを継続的に行いやすくなります。

結果として、バランスの取れた企業成長につながる点も、この制度の一つの特徴といえます。

畠中行政書士事務所

経営事項審査は、公共工事を目指す建設業者にとって重要な制度ですが、内容が複雑に感じられることも少なくありません。
まずは制度の全体像を理解し、自社にとって必要かどうかを整理することが大切です。そのうえで、具体的な手続きやスケジュールを検討していくことで、無理のない対応が可能になります。
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